日本選手権予選が終わり、メタ無きスタンダードと言われていたこの環境にもようやく形が見えてきました。
一口に予選と言っても期間としては1ヶ月を越えており、その途中でメタが動き、また固まるという流れがミクロに繰り返されています。

今回はまず今年度日本選手権予選におけるメタの流れを捉え、その上で外すことのできないデッキを個別に考察する、という流れで総括記事を書いていこうと思います。

●ビートダウンとウルザトロン
戦いの火蓋は様々な種類のビートダウンによって切って落とされることになりました。
安定のオルゾフ、瞬殺のグルール、クロックパーミ戦略でコントロールを叩き落とすシーストンピィやシミック、そしてビートダウンを殺すビートダウンことセレズニア。

《神の怒り》1発を通せば勝負ができるはずのコントロールは膨大なマナ基盤を擁するイゼットロン系に苦戦します。そもそも、このトロン系も予選初期は《シミックの空呑み》のため僅かに緑をタッチした、いわゆる「シミック・トロン」も存在したのですが、予選が進むにつれて「結局トロンはイゼットのままのほうが強い(少なくとも今の環境には合っている)」ということが明らかになったため、3色トロンというマナ基盤の危うさを攻めることができなくなりました。

かくして未完成なコントロールが死屍累々、ビートダウンとイゼットロンが安定して勝ち上がるという構図が確立されたかのように見えました。実際、初期〜中期の予選結果を見てみるとまるでビートダウンとトロンしか出場してないんじゃないのか、というような妙な錯覚すら覚えてしまいます。(もちろん、「ビートダウン」という括りではなく各デッキタイプ個別でまとめると数は少なくなりますが、それはこの文章の本筋から外れるので無視して下さい。)

ところが・・・。

●《絶望の天使/Angel of Despair》
予選中期(6月中旬頃)を過ぎたころから通過デッキに明らかな変化が起こりました。
「青白黒コントロール」。これまで見かけることのなかったデッキタイプです。世間的には既に認知され始めていましたし、以前の予選で使ったものの抜けられなかった人(自分もそのうちの1人ですね)はいたはずですが、予選通過デッキとして日の目を見たのはこの頃からです。
製作者により「太陽拳」と名づけられた、ある意味シンプルなこのデッキは予選終了間際で一気に通過数を増やしていきました。
やや遅いタイミングで現れたデッキなので「もう一度予選に出れるなら太陽拳、または太陽拳を倒せるデッキを」と考えている方も多いと思います。オープン予選あたりに少なからず影響は残るでしょう。本戦でも相当数が使われるかもしれませんね。

続きます。

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