日本選手権予選の総括 その4-対策と総括-
2006年7月9日 戦略記事・読み物 コメント (2)さて、一通り太陽拳という青白黒コントロールについての歴史をかじったところで、あとは対策を考えましょう。
Ei-mさんによると、カードアドバンテージ機能の無効化や、太陽拳を越えるライン開発はいずれも現実性を帯びないためよろしくない、とのこと。マナベースの阻害やテンポによる攻めは効果的ではあるが、前者はスピードを伴わなければ効果が薄く、後者はサイド後に相手の想定範囲内に収まってしまう、と。ふむ。
これらの注意点を踏まえた上で考えましょう。
パっと思い付いたのは、
・アドバンテージラインの「ゴール」を消す
・アドバンテージライン自体を機能させない
1つめ。
アドバンテージラインのゴール、すなわちフィニッシャー。これを根絶やしにしてしまえば結局相手は何もできないわけですから・・・って、どうやればいいんでしょう。《頭蓋の摘出》だけでは明らかに不足。移植クリーチャー+《細胞形成/Cytoshape》とか神河ドラゴンには効くんですけどね、天使には何の効果もないのが。墓地に落ちてもまた釣られるし。青緑黒のコントロールでも組んで、両方メインから突っ込みますか?
2つめ。
ラインが優秀ならばラインを止めてしまえばいい。
まずマナラインとハンドアドバンテージのライン、ドロースペル2種ですね。これは・・・差し戻して迫害、指定「青」とか?相手の差し戻しも落とせていい感じ。ホントかよ。
あとはお帰りランド・印鑑自体をなんとか・・・印鑑は《罪+罰》で消せますよね。《化膿》でもいいし。あれ、青緑黒って強くない?
そしてブロック構築よろしく相手のフィニッシャーには《複写作成/Mimeofacture》。・・・さすがにネタが過ぎるか。そもそも他のデッキに効かない。サイドならアリかな。本当だろうか。
でも、自分は緑のカードでマナブーストして相手と同様に青のドロースペルを利用、墓地に落とした空呑みや黒瘴、京河を《死後剛直/Vigor Mortis》・・・。妄想が止まらなくなってきた。
冗談はさて置き、太陽拳は手札をピンポイントで狙われるのもあまり好きではないような気がします。単純に相手任せの手札破壊をしても単に釣竿のエサを増やすだけなので、《酷評》や《悪夢の虚空》などで狙って落とす、という作業が必要。この時注意するのが落とすのはフィニッシャーではなく印鑑やドロースペル、ということですね。ラスゴとかでもいいですが。酷評なら天使あたりをリムーブするのも手っ取り早くていいかもしれませんが、相手にドローされては意味がないのでやはりエンジン部分を潰すことに主眼を置くべきだとは思います。
と、なんだかんだ言っているうちにご理解頂けたとは思いますが、このデッキの各要素それぞれの対策は存在するものの、全体として対処するのは相当ホネが折れる仕事だということです。結局何も書いていないのと同じ事ですね。
まあ、いつの時代もこのカラーのコントロールにはビートダウンが全力の鬼回りで応える、という歴史があります。せっかくビートの選択肢が多いこの環境なのですから、なんとかコントロールの隙を縫って殴り続けるデッキを組みたいものです。
そういう意味でも好みなのがビートダウンの項のラストに書いたセレズニアですが、毎回陽星がぐるぐる回るわけでもありませんからね。太陽拳はいわゆる「必ず勝つ、など不可能に近い」という極めて完成されたコントロールだということではないでしょうか。ハウリングオウルとかはアレですけど・・・それでも4マナゾンビ化、太陽拳炸裂から大逆転もあり得るわけですからね。
このデッキは特殊な誕生経緯のせいで「なんかインチキ臭い変なコントロールっぽいデッキ」と見られかねません(実際MOでは初心者デッキと罵られたこともあるようです)が、これが現環境における「青白黒コントロール」なのでしょう。リアニメイト要素という特異な点だけに気を取られていては、このデッキを正しく捉えることはできません。デッキ名のインパクトも結構影響があるとは思いますが・・・。製作経緯がどうであれ、このデッキが現在のメタの中で「演じている」(重要!)役割はいわゆる「正統派的なラスゴ系コントロール」です。それがリアニ要素を持っているため更に柔軟性が増している、と考えるのが妥当なところでしょう。
強いコントロールが存在して、ビートダウンも多種多様がそれぞれ活躍を見せている。ある意味、ようやく健全な環境が完成したということで喜ぶべきなのかもしれませんね。
・・・と、お茶を濁したところでそろそろこの長い考察を終了しようかなと。各デッキへの対策は誰かがポン、と発言して一気に決まるものでもありませんからね。そのうち、少しずつ見えてくるんじゃないかなと思っておきましょう。
オープン予選、本戦に出場されるプレイヤーの方々は頑張ってください。自分は出る予定はありませんけれど、一介のプレイヤーとして研究は続けたいと思います。また何か成果でもあれば記事にしてupするかもしれません。
その前に誰かが太陽拳キラーでもこしらえてくれることに期待しつつ。
久々の長文、読んでいただいてありがとうございました。
Ei-mさんによると、カードアドバンテージ機能の無効化や、太陽拳を越えるライン開発はいずれも現実性を帯びないためよろしくない、とのこと。マナベースの阻害やテンポによる攻めは効果的ではあるが、前者はスピードを伴わなければ効果が薄く、後者はサイド後に相手の想定範囲内に収まってしまう、と。ふむ。
これらの注意点を踏まえた上で考えましょう。
パっと思い付いたのは、
・アドバンテージラインの「ゴール」を消す
・アドバンテージライン自体を機能させない
1つめ。
アドバンテージラインのゴール、すなわちフィニッシャー。これを根絶やしにしてしまえば結局相手は何もできないわけですから・・・って、どうやればいいんでしょう。《頭蓋の摘出》だけでは明らかに不足。移植クリーチャー+《細胞形成/Cytoshape》とか神河ドラゴンには効くんですけどね、天使には何の効果もないのが。墓地に落ちてもまた釣られるし。青緑黒のコントロールでも組んで、両方メインから突っ込みますか?
2つめ。
ラインが優秀ならばラインを止めてしまえばいい。
まずマナラインとハンドアドバンテージのライン、ドロースペル2種ですね。これは・・・差し戻して迫害、指定「青」とか?相手の差し戻しも落とせていい感じ。ホントかよ。
あとはお帰りランド・印鑑自体をなんとか・・・印鑑は《罪+罰》で消せますよね。《化膿》でもいいし。あれ、青緑黒って強くない?
そしてブロック構築よろしく相手のフィニッシャーには《複写作成/Mimeofacture》。・・・さすがにネタが過ぎるか。そもそも他のデッキに効かない。サイドならアリかな。本当だろうか。
でも、自分は緑のカードでマナブーストして相手と同様に青のドロースペルを利用、墓地に落とした空呑みや黒瘴、京河を《死後剛直/Vigor Mortis》・・・。妄想が止まらなくなってきた。
冗談はさて置き、太陽拳は手札をピンポイントで狙われるのもあまり好きではないような気がします。単純に相手任せの手札破壊をしても単に釣竿のエサを増やすだけなので、《酷評》や《悪夢の虚空》などで狙って落とす、という作業が必要。この時注意するのが落とすのはフィニッシャーではなく印鑑やドロースペル、ということですね。ラスゴとかでもいいですが。酷評なら天使あたりをリムーブするのも手っ取り早くていいかもしれませんが、相手にドローされては意味がないのでやはりエンジン部分を潰すことに主眼を置くべきだとは思います。
と、なんだかんだ言っているうちにご理解頂けたとは思いますが、このデッキの各要素それぞれの対策は存在するものの、全体として対処するのは相当ホネが折れる仕事だということです。結局何も書いていないのと同じ事ですね。
まあ、いつの時代もこのカラーのコントロールにはビートダウンが全力の鬼回りで応える、という歴史があります。せっかくビートの選択肢が多いこの環境なのですから、なんとかコントロールの隙を縫って殴り続けるデッキを組みたいものです。
そういう意味でも好みなのがビートダウンの項のラストに書いたセレズニアですが、毎回陽星がぐるぐる回るわけでもありませんからね。太陽拳はいわゆる「必ず勝つ、など不可能に近い」という極めて完成されたコントロールだということではないでしょうか。ハウリングオウルとかはアレですけど・・・それでも4マナゾンビ化、太陽拳炸裂から大逆転もあり得るわけですからね。
このデッキは特殊な誕生経緯のせいで「なんかインチキ臭い変なコントロールっぽいデッキ」と見られかねません(実際MOでは初心者デッキと罵られたこともあるようです)が、これが現環境における「青白黒コントロール」なのでしょう。リアニメイト要素という特異な点だけに気を取られていては、このデッキを正しく捉えることはできません。デッキ名のインパクトも結構影響があるとは思いますが・・・。製作経緯がどうであれ、このデッキが現在のメタの中で「演じている」(重要!)役割はいわゆる「正統派的なラスゴ系コントロール」です。それがリアニ要素を持っているため更に柔軟性が増している、と考えるのが妥当なところでしょう。
強いコントロールが存在して、ビートダウンも多種多様がそれぞれ活躍を見せている。ある意味、ようやく健全な環境が完成したということで喜ぶべきなのかもしれませんね。
・・・と、お茶を濁したところでそろそろこの長い考察を終了しようかなと。各デッキへの対策は誰かがポン、と発言して一気に決まるものでもありませんからね。そのうち、少しずつ見えてくるんじゃないかなと思っておきましょう。
オープン予選、本戦に出場されるプレイヤーの方々は頑張ってください。自分は出る予定はありませんけれど、一介のプレイヤーとして研究は続けたいと思います。また何か成果でもあれば記事にしてupするかもしれません。
その前に誰かが太陽拳キラーでもこしらえてくれることに期待しつつ。
久々の長文、読んでいただいてありがとうございました。
コメント
あとはランデスで締め上げても効果が高いかと思います。
メイン血染めの月も充分刺さりますが、太陽拳は基本地形と印鑑の枚数が多いので致命傷にはならないかもしれません。
大阪1次のボロスみたいに、グルールに石の雨でも積めば強いかもしれません。