日本選手権・スタンダードの考察 その5-総括-
2006年8月30日 戦略記事・読み物○その他いろいろ
ここまで紹介したデッキ以外にも、もちろん有力なデッキは多数出場していました。
ベスト8残りの赤コントロール、ソーラーフレアを始めとして、新鋭のヘビデッキ、帰ってきたボロス、安定のオルゾフ、他にもマガシュー、トロン、ボアなどの既存デッキ。
全てを紹介していってはキリがありませんし、単にデッキを紹介するだけでは意味がないので、最後に総括という形で自分なりの「新時代のスタンダード」についての考えを述べてみます。
○柔よく剛を制す
つい先日までのスタンダードは「ソーラーフレア」や「トロン」の支配が物語っていたように、まさに力で押して勝つというデッキが結果を残していました。
どちらも青を含むコントロールデッキであるにも関わらず、カウンターやドローによるハンドアドバンテージによる勝利を狙ってはいません。超強力クリーチャーやスペルなどによるゴリ押しと、潤沢なマナから繰り出されるボードコントロール呪文によって優位を掴む構成で様々な大会を勝ち進んでいました。
スタンダードの「勝ち組」デッキに変化が訪れたのはいつからでしょう。おそらく、ほぼ同時期に現れた「エラヨウ忍者」と「蛇」デッキの台頭を目にした時だったと思います。
エラヨウ忍者の奇妙な動きにより完成される早々のロック、《そう介の召喚術》により延々と生み出される蛇トークンによるアドバンテージ。
何かが変わり始めている。それを感じ取ったのは決して自分だけではなかったと信じています。
そして今回の日本選手権本戦における《闇の腹心》や《師範の占い独楽》、《相殺》、《占術の岩床》などによるアドバンテージ・エンジンの大ブレイク。さらに、様々な個性を得たクロック・パーミッション系デッキ。
このように、スタンダードのデッキは「パワーカードを使いこなしてパワフルに勝つ」ものから「丁寧にアドバンテージを取り、それを守りながら勝つ」というタイプへと流れつつあります。
こう言えば昔ならば「青の復権」と断言されてきたことでしょう。しかし今や緑や黒、アーティファクトも例外ではありません。
○エンジンはどこだ?
《梅澤の十手》と《闇の腹心》。以前から立派に活躍していたこれらのカードが活躍の幅を広げ、コントロールデッキの新たなアドバンテージ・エンジンとして受け入れられたことが今回の最も大きな収穫です。
青単がサイドから十手を投入・・・なんていうのは以前からちらほら見かけたことはありますが、ここまで明確な意思を持って青系コントロールがメインに投入していることに対しては、何らかの意味を感じ取らなければいけません。
スタンダードは水物、これから先も新たなアーキタイプが誕生していくことでしょう。そのデッキは果たしていかなるエンジンを積んでいるのか。そもそも次なるエンジンが発見されるのはいつになるのか。タイム・スパイラル発売まで待たなければいけないのか、もしかすると来月あたりにもひょっこり現れるのか。
では、長くなりましたがこのあたりで。
ここを見ている貴方が新たなエンジンを生み出す事を祈りつつ。
ここまで紹介したデッキ以外にも、もちろん有力なデッキは多数出場していました。
ベスト8残りの赤コントロール、ソーラーフレアを始めとして、新鋭のヘビデッキ、帰ってきたボロス、安定のオルゾフ、他にもマガシュー、トロン、ボアなどの既存デッキ。
全てを紹介していってはキリがありませんし、単にデッキを紹介するだけでは意味がないので、最後に総括という形で自分なりの「新時代のスタンダード」についての考えを述べてみます。
○柔よく剛を制す
つい先日までのスタンダードは「ソーラーフレア」や「トロン」の支配が物語っていたように、まさに力で押して勝つというデッキが結果を残していました。
どちらも青を含むコントロールデッキであるにも関わらず、カウンターやドローによるハンドアドバンテージによる勝利を狙ってはいません。超強力クリーチャーやスペルなどによるゴリ押しと、潤沢なマナから繰り出されるボードコントロール呪文によって優位を掴む構成で様々な大会を勝ち進んでいました。
スタンダードの「勝ち組」デッキに変化が訪れたのはいつからでしょう。おそらく、ほぼ同時期に現れた「エラヨウ忍者」と「蛇」デッキの台頭を目にした時だったと思います。
エラヨウ忍者の奇妙な動きにより完成される早々のロック、《そう介の召喚術》により延々と生み出される蛇トークンによるアドバンテージ。
何かが変わり始めている。それを感じ取ったのは決して自分だけではなかったと信じています。
そして今回の日本選手権本戦における《闇の腹心》や《師範の占い独楽》、《相殺》、《占術の岩床》などによるアドバンテージ・エンジンの大ブレイク。さらに、様々な個性を得たクロック・パーミッション系デッキ。
このように、スタンダードのデッキは「パワーカードを使いこなしてパワフルに勝つ」ものから「丁寧にアドバンテージを取り、それを守りながら勝つ」というタイプへと流れつつあります。
こう言えば昔ならば「青の復権」と断言されてきたことでしょう。しかし今や緑や黒、アーティファクトも例外ではありません。
○エンジンはどこだ?
《梅澤の十手》と《闇の腹心》。以前から立派に活躍していたこれらのカードが活躍の幅を広げ、コントロールデッキの新たなアドバンテージ・エンジンとして受け入れられたことが今回の最も大きな収穫です。
青単がサイドから十手を投入・・・なんていうのは以前からちらほら見かけたことはありますが、ここまで明確な意思を持って青系コントロールがメインに投入していることに対しては、何らかの意味を感じ取らなければいけません。
スタンダードは水物、これから先も新たなアーキタイプが誕生していくことでしょう。そのデッキは果たしていかなるエンジンを積んでいるのか。そもそも次なるエンジンが発見されるのはいつになるのか。タイム・スパイラル発売まで待たなければいけないのか、もしかすると来月あたりにもひょっこり現れるのか。
では、長くなりましたがこのあたりで。
ここを見ている貴方が新たなエンジンを生み出す事を祈りつつ。
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