次元の混乱のカードリストを見ると、やはり最初に目に付くのは「黒ラスゴ」こと《滅び/Damnation(PLC)》ですね。
最初にこのカードがプレビューされたとき、「(本家ラスゴとの8枚体制で)ビートダウン終わったな」という雰囲気が若干ですが感じられました。別に新旧ラスゴを8枚積みしなくても、例えば青黒のカウンターテフェリーが単純に全体除去を手に入れるわけです。
ところがビートダウンの代表色である緑のリストを眺めてみるとやたらと強そうなカードが並んでいます。
ただ、全部を同じデッキに詰め込んでも弱いということは既に皆さん承知の上だと思いますので、今回は2つのコンセプトの緑単を紹介したいと思います。

【緑単/回避-強化タイプ】
土地:20
19《森/Forest》
1《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》

クリーチャー:23
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
3《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》
4《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》
4《スクリブのレインジャー/Scryb Ranger》
4《巨大ヒヨケムシ/Giant Solifuge》
4《獣群の呼び声/Call of the Herd》

スペル:16
4《古きクローサの力/Might of Old Krosa》
3《腐れ蔦の外套/Moldervine Cloak》
3《ガイアの頌歌/Gaea’s Anthem》
3《岩石樹の祈り/Stonewood Invocation》
3《調和/Harmonize》

さて、では解説というか言い訳とかを。
まず赤字が少ない。いや、新しいカードを入れたらいいというものではないのですが、そもそもクリーチャーに新人さんが一人もいらっしゃらない。
まずこの手のデッキは前環境から存在していたわけで、実際自分でも触ってみて「普通に強いよな」と感じていました。《幽体の魔力/Spectral Force》あたりの入ったレシピもありましたね。
基本は回避力の高い2マナクリーチャー+象トークンを中心に攻め、適所で確実に強化系スペルでダメージを火力的に稼ぐデッキです。

ところが、緑単色系のビートの長所でもあり欠点である「序盤の展開力をマナクリーチャーに頼る」という点がどうも気になる。マナクリーチャーを並べるとは言ってもせいぜい多くて2〜3体、サイズも小さいということで最後のダメ押しに使うには物足りない、けれど《幽体の魔力》や象やシラナのついでに全体除去で流されて確実にアドバンテージは稼がれる、一旦流されたあとに引いたものを展開しても小さすぎてもう間に合わない・・・。

というわけで、上記のリストは「可能な限り全体除去の被害を少なく、立ち直りを容易に」という点を重視してみました。《幽体の魔力》が入っていない理由もこれに帰着します。
つまり、《魔力》を投入するとデッキ構成上、特定の1ターン(通常は3〜4ターン目)をフルに使ってマナクリーチャーやレインジャーから5マナを捻り出し、次ターンから強烈に殴り始めるという展開が理想となります。
確かに《幽体の魔力》は「サイズ的には1体でラスゴを誘う力がある」(実際その概念によって組まれたファッティステロが一時話題に上ったことがありますね)のですが、あくまでマナクリーチャーの援護を受けて登場する、というモデルにおいてはあまり喜ばしい存在ではありません。

話が逸れました。
とにかく全体除去に強くしようと。象をフラッシュバックするなりヒヨケムシを返しで転がすなり。《地壊し》は1ターン辻斬りをしてくれますが、場に残らないのでこのコンセプトには向きません。単にアドバンテージの損失を大きくするだけです。

そして序盤に出たまま残ったorリセットされた後にドローして展開したマナクリーチャーを有効に活用するという意味も込めて《ガイアの頌歌》を。象がテフェリーを越えられたり、ヒヨケムシが相手の1/1を乗り越えて行ったり・・・といった副次効果も期待できます。

そして「展開が成功し、相手の対処(全体除去など)を待つ状態」に入ったところで《調和》が生きてきます。あらかじめ場に展開した分の手札を回復しておけば、神様がお怒りになった後でも無理なく再展開が可能に。
ただ、ここのスペースは《鋭い感覚/Keen Sense》と迷うところではあります。現在はこちらがサイドボードですが、周囲の流行によってドロー系のカードは入れ替えていけば良いかなと。シラナ-センスのコンボは単純かつ強力で魅力的ではあるのですが、あまり無節操にオーラを増やすと息切れが心配、ということで。

とりあえず回避-強化モデルの緑単は以上。
次はお待ちかねのプラナーカオスてんこ盛りデッキ。緑の新顔、速攻クリーチャーたちを大いに生かす構成の緑単をお送りします。

http://diarynote.jp/d/67373/20070212.htmlに続く。

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