くさかんむり杯と新基本セットの話題
くさかんむり杯と新基本セットの話題
くさかんむり杯と新基本セットの話題
日曜は久しぶりにくさかんむり杯に行ってきました。
前回行ったのが日本選手権予選の前日だったので、もう半年以上前かもしれません。ここ数ヶ月は金曜夜にマジックやって適当に寝て翌朝帰る…という流れが多かったので、正直行こうと思えばもっと行けたなぁとちょっと後悔。

この日はファイナルズゲートウェイ予選も兼ねていたので人数も60人以上と多く、有名プレイヤーの姿もちらほら。
コンフラックス発売後から自身初の大会参加で、この日のために調整を重ねていたデックの活躍を楽しみにしていました。デッキリストは以下の通り。
「Wizards」
土地24
4《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》
4《人里離れた谷間/Secluded Glen》
3《ワンダーワインの分岐点/Wanderwine Hub》
3《悪臭の荒野/Fetid Heath》
3《反射池/Reflecting Pool》
2《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》
1《アダーカー荒原/Adarkar Waste》
2《島/Island》
1《平地/Plains》
1《沼/Swamp》

クリーチャー26
4《石ころ川の旗騎士/Stonybrook Banneret》
4《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》
3《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
4《寓話の賢人/Sage of Fables》
3《セドラクシスの錬金術師/Sedraxis Alchemist》
3《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
3《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》
2《目覚ましヒバリ/Reveillark》

スペル10
3《思考囲い/Thoughtseize》
3《流刑への道/Path to Exile》
4《賢人の消火/Sage’s Dousing》

サイドボード15
2《避難所の印/Mark of Asylum》
2《苦悶のねじれ/Agony Warp》
3《薄れ馬/Wispmare》
4《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》
1《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》
3《謎めいた命令/Cryptic Command》

寓話の賢人/Sage of Fables (2)(青)
クリーチャー — マーフォーク(Merfolk)・ウィザード(Wizard)  MOR, アンコモン
あなたがコントロールする他の各ウィザード(Wizard)は、その上に追加の+1/+1カウンターが1個置かれた状態で場に出る。
(2),あなたがコントロールするクリーチャーから+1/+1カウンターを1個取り除く:カードを1枚引く。 2/2

セドラクシスの錬金術師/Sedraxis Alchemist  (2)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)・ウィザード(Wizard) CON, コモン
セドラクシスの錬金術師が場に出たとき、あなたが青のパーマネントをコントロールしている場合、土地ではないパーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。 2/2

ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander  (白)(青)
アーティファクト・クリーチャー — ヴィダルケン(Vedalken)・スカウト(Scout) CON, コモン
プロテクション(赤) 2/2


見ての通りのウィザード・ハンデスです。
《火山の流弾/Volcanic Fallout》に過剰なまでの恐れを抱き、また赤系が増えてモグファナの餌食になることも踏まえて今までのマーフォークは今度こそ駄目だと思いました。デッキは旗騎士からのウィザード・シナジーと、1~3マナ域の軽量かつ優秀なハンデス10枚体制という2つの柱を中心に組んであります。
全体除去はカウンターし、できないなら先に捨てればいい…を信条に、相手を(旗騎士の助けも得つつ)軽めのカードでひたすら妨害し、妨害手段のほとんどがダメージ・クロックも兼ねるという感じのコンセプトでした。

当初はエクテンのフェアリー(というかウィザード)でなんとか旗騎士を使いたいと考え、「相手より先に軽くなったエレンドラとか誘惑蒔きを出して、対策カードはハンデスで先に妨害しておこう」というアイデアを頂いたので、それに従い好きなカードを詰め込んでいった感じです。
部族デッキなので何かもうちょっとシナジーが欲しいな、でもマーフォーク少ないからメロウの騎兵は無意味だしそもそも流弾で全員死ぬし…と思っていたところで発見したのが《寓話の賢人/Sage of Fables》でした。
後から出てくる誘惑蒔きとエレンドラが素で2点火力に耐性が付き、本人が流弾に巻き込まれて死んでも周囲のクリーチャーは+1/+1カウンターにより強化されているので一緒に死ぬこともない。このデッキなら単純にメロウの騎兵より有効範囲が広いし、いざとなったらドローに変換できるのも悪くはない。何より、 エレンドラと組み合わせることで無限頑強・無限カウンターが行えるために、赤系を食いにきたコントロール涙目w的な。

コンフラックスからはメインに、《流刑への道》と《セドラクシスの錬金術師》を採用。前者は、スペル寄りデッキには死ぬほど強いこのデッキも単純にサイズで押すビートダウンには普通に負けるので、とりあえずメインでは最も受けが広く軽いこいつを用意。後者は、コンフラックスの新しいウィザードの中で最も能力が強そうだったので採用しました。要は《大クラゲ/Man-o’-War》です。
さらにパーマネント全般が戻せるため、エレンドラの能力や各種ハンデスを後半腐らせないという役割も果たせます。ごく稀に、お互い有効牌を引かずに膠着しているときは《寓話の賢人》でカウンターの乗った自分自身を対象に戻し、スタックで1ドローを繰り返す…という使い方も無くはないです。一度もやったことありませんが。

サイドからは《ヴィダルケンの異国者》を。《ブレンタンの炉の世話人》が全く見当たりませんが、それは今回こいつを試したかったからです。火力はもちろん、アーティファクトなので《恐怖》系除去も効かないためにブライトニング系は全く触ることができません。全体除去への対策は《避難所の印》でなんとかなるだろ多分、的な感じで。こっそり《雲打ち》のダメージとかも回避できますしね。

そんな感じで、メタの先の先を読みつつ好きなカードを大量に詰め込んだこのオリ
ジナルデッキ、ここで一発勝たなきゃ嘘だろうということで気合を入れて参戦。スイスラウンド6回戦、上位8名シングルエリミで優勝者に予選1BYE+豪華商品のこの大会、負けられない!

Round1 フェアリー
1:2回ともランドが1枚も無くてトリプルマリガン。4枚になったハンドは全て土地。そして相手2T目《苦花》。
2:《漕ぎ手》で見たハンドが《叫び大口》2、《苦花》2、《霧縛り》、《青命令》、《マネキン》、《土地》。…あぁん?
それでもこちらは大口と霧縛りをケアしつつエレンドラや薄れ馬で攻撃を続けるが、自分がエレンドラをコントロールしていて、相手の苦花を薄れ馬で壊そうと思っているのにハンデスで落としたカードがなぜか霧縛りではなく青命令だったり、 相手が島を持っているのに何故か棒立ちを続ける旗騎士を始めとして、大量のミスで勝てる試合を普通に落とす。いわゆる「自分以外は全員自分の勝ちだと思っている」状態。 ××
…旗騎士の島渡りを完全に忘れるとか、ここ1年近くやったこともないミスだったんですけど。しかも、相手がわざわざ青命令で「フルタップ+旗騎士バウンス」という、あからさまなダメージレース的プレイングを仕掛けているにも関わらず「ん、なんでわざわざ旗騎士対象にしてんのこの人。そんなにカウンターされたんくないのか、まあよかろう」とエレンドラ出てるのに普通にスルーしたり。金曜夜に論文作業で徹夜、土曜夜に麻雀で徹夜 で2徹の状況で臨むのはさすがに無理があったか。朝は「多分何回かミスするんじゃないっすかねーw」とか言ってたけど早速ひどいミス。

Round2 エルフ親和
1:《暗悪鬼のしもべ》を誘惑蒔きして、エレンドラで封じて勝ち。
2:無限エレンドラが決まり、相手が2体出した《散弾の射手》も全く無意味。相手の手の中で《遠くの旋律》などなどが腐って相手投了。○○

Round3 赤黒
1:モグファナから《斑点の殴打者》、《ボガートの突撃隊》とブライトニング的な動きを一通り見せられたあと、黒マナを引いた相手がおもむろに《ケデレクトの寄生魔/Kederekt Parasite》を3体立て続けにプレイし、さらに《悪意に満ちた幻視/Spiteful Visions》。結果、「こちらはドローステップにカードを2枚引き、なおかつ1枚につき4点のダメージを受ける」という衝撃的な場を構築されて負け。
2:2ターン目《ヴィダルケンの異国者》、3ターン目《ロクソドンの戦槌》、4ターン目装備してパンチ以下略。
3:《運命の大立者》、《ボガートの突撃隊》からの《ケデレクトの寄生魔》。さらに火力が飛んでくるわくるわ。《つっかかり》に《炎の投げ槍》と目白押し。普通に相性最悪なのにケデレクトまで仕込まれて勝てるわけがない。×○×

Round4 赤緑戦士
1:ビートダウンとばっかり当たるな…。序盤の展開では劣ったものの、ライフ1の状態で持ちこたえて相手が火力を引かずに勝ち。
2:相手のライフを1点も減らすことなく負け。
3:相手ハンド0、ライフ2でこちらは3。このターン引いたものがインスタント火力じゃなければ勝ち、という状況でドローステップに《ヴェンディリオン三人衆》を送り込むと、対応して《火葬》が飛んできました。○××

Round5 ナヤビート
1:《貴族の教主》から《台所の嫌がらせ屋》、そして《長毛のソクター》、最後はヴェンデリオンで循環させたところで見事に引き当てた《苦悩火》。
2:《雲打ち》と《萎れ葉のしもべ》を誘惑蒔きしたら勝ちました。
3:3ターン目、4ターン目ソクターで最終的にはしもべも登場。上空からダメージレースを仕掛けていましたが、相手の《野生語りのガラク》をどうせ殴って殺せるからと、《エレンドラ谷の大魔導師》がいるのにスルー。結果的にブロッカーのバッパラに《流刑への道》を打たざるを得なくなり、シャッフルしてカットして、次のターンに引かれたのが《苦悩火》。×○×
相手のデッキの順番を並び替えるカードはもう嫌だお・・・

Round6 フェアリー
1:エレンドラを公開しつつ先手《思考囲い》するも相手には《思考囲い》+《苦花》2枚。 とりあえず苦花を。相手は同系相手だと思い込み、普通に《思考囲い》を打ってくるが・・・「フェ、フェアリーじゃないぞ!」と驚きの声。ごめんなさい、フェアリーじゃありません。結局苦花トークンで普通に殴られて負け。
2:《潮の虚ろの漕ぎ手》2連打に、相手のハンデスにも絶えられる潤沢な質のドローのおかげで圧殺。
3:2ターン目《思考囲い》でハンドを確認するも、相手3T目トップデッキは《苦花》、4T目も《苦花》。さらに《霧縛》も通ってしまい、相手ハンド0からのドローステップ中にヴェンデリオンを相手に向けて打つと出てきたのは2枚目の《霧縛り》。どういうことなの・・・。 ×○×

1-5(笑)
そうだね、ビート対策のコントロールなんて世の中に存在しないね。
フェアリーも数は減っていましたが、使い続けている人はほぼもれなく強いプレイヤーであるということは理解しました。
あと、赤系のデッキは《運命の大立者》は当然として《ボガートの突撃隊》も鼻血吹くくらい無理だったので勝てるビジョンが見えませんでした。あと《苦悩火》。ブレンタン抜くとかマジでないわ。というか萎縮もいるしカウンターできない火力もあるのにエレンドラのメインガン積みがないわ。誘惑蒔きのほうがまだマシだわ。

とりあえず、「4マナ2/2飛行とかリミテッドレベルのクロックしか無いのにハンデスだけしてても結局1:1交換なんだから普通に負けるよ。そんな重いクリーチャーで相手の1~3マナクリーチャーチャンプしてたら結局アドバンテージ失ってるだけだし。しかも今の環境で漕ぎ手もヴェンデリオンも両方ハンデスとして機能しないし、テンポ取れるわけでもないのに大クラゲも無意味。ブレンタンはさっさとサイド4枚に戻して、何よりまず最初に青命令メイン4に戻すところから始めようか。今日のところは次の試合から相手のデッキ関係無しにサイドから青命令フルで入れるといいよ。あと、このデッキ黒いらないよね。要は前のマーフォークにブレンタンガン積みできる形の方がまだ100倍マシだから早く気付いて」という至極最もなアドバイスを頂きました。返す言葉もありません。

まあ、面白いデッキだったんですけどね。対戦相手の人達もかなり興味は持ってくれてたようですし。「ハンデスどんだけ入ってるんですか^^;」とか、「無限頑強マジ無理なんですけど^^;」とか。「エレンドラが永久にカウンターし続ける謎のマーフォークに当たった」という台詞も聞こえました。どちらかというとフェアリーの方が多いのですが、ファンデッキ寄りなものはマーフォーク扱いなのでしょう。
個人的には《寓話の賢人》が思ったより悪くない、という感触を得られてちょっとだけ満足しています。気が向いた方は試してみてください。面白いことは面白いです。強いかどうかは相手による。


ようやく新基本セットの話ですが、既に日記で述べている方も散見されるのでちょっとだけ。公式ページに掲載された速報です。以下は意訳。
・おまえらが基本セット全然買わないから今の形式止めるわ。新カードと再録半々の形にするよ。
・年に1回発売するからローテーション変わるよ。3ヶ月くらいは2年分のコアセットが同時に使えたりもするから気をつけてな。
・この先は新カードも半分入るんだから当然全部黒枠ね。
・ダメランもショックランドもフェッチも再録しないよ?何期待してるの?
・PWの再録含む、神話レアもあるよ。とりあえずジェイスは確定ね。
・みんな大好きセラ天様は元のアンコに戻しといたから。あと黒騎士もいるよ。

そんな感じです。革新にも程があるだろ。
個人的には、もう白枠が見れなくなるのがちょっとだけ残念です。あとエキスパンションシンボルかっこわるい。

コメント

nophoto
切望する者
2009年2月24日9:25

オリジナルデッキ面白そうですねー(*^^*)無限エレンドラは間違えなくトラウマになるでしょうね(*゜Д゜)))自分もオリジナルデッキで惨敗しましたが、まだまだ諦めずに使い続けるつもりです!てかFOIL集め出したので後戻りできません笑

昨日風呂入ってるときに新たな電波を受信したので、今晩UPするつもりです。誰しも考えそうな発想ですがよければ感想等お願いします。青白です

NATU
2009年2月24日23:50

初コメです。
ヴィダルケンの異国者の使い勝手が気になりました。
ブレンタンと比べると恐怖が効かずクロックが大きいので、ブライトニング相手の時はかなり優秀に見えるのですが、それでもブレンタンに取って代るレベルでは無い感じでしょうか?
このデッキだとブレンタンのほうがウィザードのぶんだけ優秀ですかね。

ポリス
2009年2月25日1:19

>切望する者さん
オリジナルデッキで出るという状況は、「誰も気付いていない強いデックができたのでオリジナルデッキである」という場合と、「誰か考えたり試したかもしれないコンセプトだけど弱すぎて使われず、結局使っているのは自分だけである」という場合が考えられますね。
残念ながら今回は後者だったのかな?という感じです。もしくはメタ読みが全く間違っていただけかもしれませんが・・・。

>NATUさん
異国者はレポでも触れた通り、特定の相手には非常に優秀です。
ただ、小さいクリーチャーを数並べるデッキであり(=《火山の流弾》にすこぶる弱い)、なおかつカウンターやハンデスに妨害策を委ねている(=トップ《苦悩火》がどうにもならない)このデッキでは、ブレンタンの起動型能力に頼らざるを得ない場面がかなり多くなります。さすがにサイド0で出たのは間違いでしたね。
ただ、異国者のポテンシャルはかなり目を引くものがあったので別のデッキでしばらく使ってみる予定です。

NATU
2009年2月25日23:22

なるほどー。分かりやすいご説明ありがとうございました。
でも苦悩火X=5以上は軽減できないからブレンタンでもどうにもならな……げふんげふん。

ポリス
2009年2月26日15:16

>NATUさん
「軽減されない」能力を素で忘れてましたw
やっぱり相手ドローステップからのヴェンデリオンでボトム送りしかないですね。
まあ、循環させたドローがまた苦悩火だったりすることも稀によくあるのですが。
まあ、本気で苦悩火から逃れようとするなら《急転回》か《ルーンの光輪》くらいしか無いので諦めるしかなさそうです。

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