毎度おなじみの新セット評価。
の前に、まずはワールドウェイクの見直し。
(参照:http://police.diarynote.jp/201002020005135479/
1: 各種ミシュラ土地
2:《地盤の際/Tectonic Edge》
3:《深淵の迫害者/Abyssal Persecutor》
4:《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
5:《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
6:《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
7:《皮背のベイロス/Leatherback Baloth》
8:《奪い取り屋、サーダ・アデール/Thada Adel, Acquisitor》
9:《狼茨の精霊/Wolfbriar Elemental》
10:《境界線の隊長/Perimeter Captain》

1位はちょっとズルかったですねw
当初は赤緑>>青黒>>緑白>>青白>>赤黒と言っていましたが、ちょっと青黒を過大評価していたみたいです。今では青黒が赤黒の下で最下位、あと青白と緑白が逆・・・くらいかな?
大きな見落としは《石鍛冶の神秘家》くらいでしょうか。
それなりに構築級カードはあったものの、ミシュランを一纏めにしてしまうと残り9枚も選ぶのはちょっと大変だったかな、という感じのエキスパンションでした。
それにしても前回の企画からまだ2ヶ月半くらいしか経ってないのですね。やっぱり一ヶ月発売間隔が縮まるとかなり違和感があります。
リミテッドも、かなりの回数ドラフトしたにも関わらずまだ全然やり足りないですし。始めて相当やり込んだ環境だっただけに、離れるのが惜しい。

そして本題、新セットの「エルドラージ覚醒」からTOP10です。
選択基準はいつも通り構築環境での評価で。平均マナコストが異常に増加している上、第三エキスパンションにも関わらず大型という異色のこのセット。
激変の環境を先読みすることはできるのか!?

【10位】《全ては塵/All Is Dust》
そこまで強いとは思わないけど、芸術点で大幅加点w
ラスが使えるデッキはジェイスだのペスだのを運用するのでまず使いません。
あるとすれば緑単かそれに順ずる緑系コントロールのリセット。肝心の《目覚めの領域》が落ちてしまうのでなんとも微妙ですが。

【9位】《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》
ボスナヤの聖遺の騎士、ティム、マナクリーチャー、ジャンドのヒル、ギャンコマ、狩りの達人など意外と範囲の広い妨害能力を持っています。
素のスペック(4マナ3/4飛行)もギリギリ及第点ですし、この2つのデッキに対してサイドインできるだけでも十分なカードではないでしょうか。多分ボスナヤ自身が同系・ジャンド用にサイドに積みそう。

【8位】《狂乱のサルカン/Sarkhan the Mad》
赤黒の蘇生クリーチャー・バーンで使うのが最も判りやすいですね。
ジャンドで使えるかどうかは極めて微妙なライン。自分でも試してみていますが、まだ結論は出ていません。どう使うのが一番強いんでしょうね?

【7位】《前兆の壁/Wall of Omens》
そうだね花壁つよいね、的な。
パワー3が環境の基本である点は追い風ですが、肝心の一番早いクロックであるヒルを止めきれないのはご愛嬌。まあ1ドローして相手に2点払わせて4点ゲインするだけで強いといえば十分強い。そして毎回ヒルが出てくるわけでもなく。

【6位】《カルガの竜王/Kargan Dragonlord》
レベルアップが1回1マナとはいえ、第一段階に成長させるだけでも4マナが必要。ラスト一回にスタックで除去されたら目も当てられません。
ただ、毎回相手もインスタント除去を構えながら動くことなんてできないし、3~4マナ域は特にフルタップで行動せざるを得ません。相手が何もしないならしないで2/2で殴ればいいわけで、隙を見て一気に4/4にする、という使い方ができれば額面通りの強さを誇ってくれそうです。

【5位】《目覚めの領域/Awakening Zone》
単純に無償でチャンプブロッカーが毎ターン出てくるので、ライフコントロールが容易になり、回避無しの単体アタックは永久に止められます。これはライフルーズのある《苦花》やブロッカーに使えない《ゴブリンの突撃》では実現できなかった、地味ながら重要な役割です。無色なので《セジーリのステップ》も怖くない。
もちろん見た目通りにマナブーストとして用いることも可能。選択権が全て自分にあり、強制されるデメリットが一切無いのでかなり強いはずです。

【4位】《珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander》
既にレガシーのマーフォークユーザーの間では話題になっているようです。
島を渡れない場合でも使える回避能力というのはマーフォークにとっては結構貴重で、《ゴブリンの群衆追い》を乗り越えて十手のカウンターを溜められるのがかなり強い。
(自分のデッキでは)現状似たような役割を《呪文づまりのスプライト》が務めていますが、さらに安定しそうです。エクテンでも試してみるかな。

【3位】《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
エルドラージ・クリーチャーの中ではやはりこいつ。
ウラモグは11マナ出るなら滅殺よりもトランプルで2回殴った方が早いので《ダークスティールの巨像》でいいし、コジレックはすぐ死ぬ。
特殊な手段で出すにせよ、素でプレイするにせよ、成功したらほぼ勝ちが確定するので一度は試してみたいクリーチャーです。

【2位】《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura》
発表直後は皆揃って「超強い!」で、その後は「結局ただのフォグだろ」という評価もよく耳にします。
実際青白コンとかで使ったらただのフォグですが、十分数のクリーチャーを運用できる緑白+α系のデッキ(要はボスナヤ)だと意味不明な強さです。
まあ、単純なスペックで考えても5マナ6/6の戦闘で死なない・相手ターンにラスされない白い《ネクラタル》なので弱いわけがない。
プレインズウォーカーのクセに、どっちかと言うと変わった能力のあるクリーチャーのような印象を受けます。

【1位】《弱者の消耗/Consume the Meek》
対象を取らない全体《燻し》。
それだけと言えばそれだけですが、「対象を取らない」おかげで非常に強い。
白の2マナ2/2プロテクション軍団や鹿などの面倒な生物はもちろん、《セジーリのステップ》を匂わせながら立つ《聖遺の騎士》と、横にいる大量の1マナクリーチャーをまとめて処分できるのは神としか言いようがありません。
対ボスナヤは《死の印》ガン積みの除去コンにしてもイーオスや聖遺のせいで手数で負けることが多々ありましたが、これでもう安心です。《連鎖反応》と違ってプロテクションにも引っかからないのも優秀。


なんだか最近は毎回普通のカードしか選んでないような・・・
いくつか候補には挙げたものの、結局選ばなかった・・・というカードがいくつかあるので、そこだけ追加で解説。

【選外1】《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
スタンでは《強迫》との比較になりますが、要はマナコスト3以下のクリーチャー・カードとマナコスト4以上の非クリーチャー・カードのどちらの方がきついか、という選択に帰着します。より具体的に言えばジャンドとナヤに対して序盤打てるハンデスを選ぶか、ジェイスやペスなどのプレインズウォーカーを落とすことを選ぶか、ということですね。
ただ今回は《弱者の消耗》があり、このカードは範囲が被ってしまっています。何がなんでもジャンドの3T目トリナクスorブライトニングを防ぎたい、というデッキで使う場合を除き、《強迫》の方が強いように感じます。

レガシーで使う分には悪くなさそう。対CTGなんかでは非常に強そうですね。
しかし確実に《むかつき》を通したい場合にはWillを狙いにいかなければいけないのでコンボデッキでは《思考囲い》優先。Willがそんなに怖くないデッキならこっちかな。

【選外2】《消耗の蒸気/Consuming Vapors》
確かにドレインできて2回打てるエディクトが弱いはずがない。
ただ、4マナ出るころには2体以上並ぶことも珍しくなく、サポート無しでは想定通りの運用をすることは難しいでしょう。
そして、露払いをして本命を狙い撃ちに行くと反復が無意味になってしまいます。ちょうど2体いる時に打てばどっちも処分できますが、返しで小物を出されると結局本命は除去できない。つまり、最大限の働きをさせる(十分なサイズを持った2体を狙い撃ちして落とす)のは理論上かなり無理があるのです。
誰を除去しても同じ、というくらい似たようなサイズのクリーチャーが並ぶデッキ相手なら《弱者の消耗》の方が強い。

あえて使うとすれば防御よりは最後の押し込みに使う方が良さそうです。
相手が残り1体のところに打てば、返しでブロッカーが出ようと出まいとガードがガラ空きになるので最後まで殴りきれますからね。


そんな感じで。
今回も箱買いはしないかなぁ・・・。弱者の消耗は2枚あるから値段を見てあと1~2枚、マーフォークは4枚。PWも値段次第で気が向けは買うかも。

コメント

イエスト
2010年4月21日4:12

ポリスさんの新セット評価は毎度楽しく見ています。《全ては塵/All Is Dust》は下の環境で強そうだから上位かと思ったが、《珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander》ほど使用されないだろうとも考えるから、案外に健闘したのやも。

ポリス
2010年4月21日21:51

>はんなりさん
楽しみにしていただき、ありがとうございます。
《全ては塵》は、白以外の色でもリセットが可能だという点を生かさなければ意味が無いので、なかなか気軽な運用は難しいですね。

REQUIEM
2010年4月22日22:11

毎回楽しく拝見しています。私自身は石焼きイモは発売前からベスト4(他の3つは迫害者と新ジェイスとバジ首)にいれていたので、発売日に160円で売っている店を見つけて喜んで買いあさった反面悲しくなったことを覚えています。
今回については、イーオスが環境にいる限りは《闘争の学び手》は相当やる子なのではないでしょうか。《重大な落下》も緑使いとしては待望のドロソなので高い評価をあげたい・・・そして何より《古きものの活性》・・・相当ヤバイカードではないかと。

ポリス
2010年4月22日23:03

>REQUIEMさん
《闘争の学び手》は書いてることは強いので使うデッキがあれば値上がりしそうですね。単純に《運命の大立者》と同じように使われると思います。

《重大な落下》は残念ながらあまり評価していません。一度盤面を整理されてしまってから引いても盤面再展開の手段として使えませんので。除去にレスで打つにしては重すぎるのも難点だと思います。

《古きものの活性》は結局のところ1マナ1ドローなので、無色カードや土地がキーになるコンボデッキが現れなければ使われないでしょうね。逆に、そのようなデッキが現れた場合は《深遠の覗き見》以上のパフォーマンスを誇るので、使われるのは間違いないと思います。

自分は全体的に「現在ある上位デッキに無理なく投入されるかどうか」「強そうな新デッキの構成要素になるかどうか」の2点を重視して評価しているため、「書いてることは強いけど使うデッキが思い付かない」系のカードの評価は低めになっています。

SP
2010年4月23日1:08

《古きものの活性》は全部手札に入れるものだと思っていましたよ。
1マナレベラーはいいカードだけど、イーオス系デックに席があるかどうか。
リンヴィーラは元気にbituminous blastされる姿しか見えない。
テーマとしてはレベラー対策生物といったところでしょうか。
一位は大体間違いないと思う。

ポリス
2010年4月24日15:38

>SP君
全部ハンドとか強すぎワロス
レベラーは結局マーフォークが一番つよいよ

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