決勝:ミヤチ ケンタ vs. イシイ ヒロユキ

試合前からしきりに彼女からのメールを気にするミヤチ。どうやらかなり尻に敷かれているようだ。先日はイシイの家に泊まり、仲間たちともにゲームデーへ向けて調整を行なっていたとのこと。
余談ではあるがイシイも彼女持ちであり、その彼女には仲の良い身内達のことを「カジュアルホモ」として紹介している。(※BigMagic池袋店は極めて健全なお店です!)

常連としても互いに長い付き合いの二人、互いの手の内もプレイスタイルも当然のように熟知している。
青黒ゾンビを操るミヤチに対し、より攻撃的な赤黒ゾンビを携えるイシイ。イシイは前日にも他店舗のゲームデーで見事優勝し、既に1枚目のプレイマットを手にしたとのこと。

ゲームデーには人一倍気合を見せるBM池袋常連勢の中でも、『新たなるファイレクシア』ゲームデー準優勝者のミヤチと、前回の『アヴァシンの帰還』ゲームデーで同じく準優勝者のイシイ。

ゾンビ同系ならではのスピード勝負になるか、それとも搦め手からのライフへの直接干渉による難しいゲームとなるのか。
3ヶ月間の王者の名を求め、シルバーホルダー同士の戦いが今、幕を開ける。

Game1
ダイスロールに勝利し、貴重な先手をもぎ取ったのはイシイ。互いにマリガンはなく、熱いゲーム展開が期待できそうだ。

と考えている間にものすごいスピードでプレイを開始する2人。
先手のイシイが《黒割れの崖》から《墓所這い》、ミヤチも負けずと《闇滑りの岸》から《墓所這い》。
さらにお互い沼を追加しながらイシイは《血の芸術家》、ミヤチは《迫撃鞘》プレイから即起動で芸術家を除去。そして3T目には互いに沼と《水没した地下墓地》を置きながら《ゲラルフの伝書使》をキャスト。

ここまでほぼ一息。もちろん1T目に出ている《墓所這い》は毎ターン互いに攻撃を行なっている。盤面的にはほぼ鏡打ちで、ミヤチが《迫撃鞘》を残している分有利ではあるが、それを《血の芸術家》へ起動した際に4点分のライフ差がついている。

しかし、ここまで来ると先に《ゲラルフの伝書使》がアタック可能になるイシイが圧倒的に有利。予定通りフルアタックをすると、さらに2体目の《ゲラルフの伝書使》をプレイ。これでミヤチのライフは5へ。
返しでミヤチはさすがにフルアタックするわけにはいかず、一発逆転の可能性を秘めた《血の芸術家》を追加し、ブロッカーにならない《墓所這い》のみで攻撃し、ターンエンド。

そして再びイシイのターン、2体の《ゲラルフの伝書使》と《墓所這い》でフルパンチ。これをミヤチは順に《血の芸術家》、《ゲラルフの伝書使》でブロックし、さらに《蒸気の絡みつき》でイシイの《墓所這い》をバウンス!
これが全て解決されれば《血の芸術家》によって3点ドレインが誘発してミヤチは生き延びることができたはずだったのだが…

《血の芸術家》の能力が解決する前に、イシイは『陰鬱』を達成した《硫黄の流弾》によって残り5点のライフを削り切ったのであった。
先手5ターンキル!

イシイ 1-0 ミヤチ

Game2
2本目は当然先手を選択するミヤチ。今回もお互い初手の7枚をキープした。

再びお互いの《墓所這い》プレイからゲームの幕が開く。また先程のような早いゲーム展開になりそうだ。
ミヤチは2ターン目に土地を置きつつ《戦墓のグール》をプレイするが、後手のイシイはそれを上回る《戦墓のグール》と《墓所這い》2体目!

しかしミヤチも負けてはいない。青黒ゾンビの特権とも言えるゾンビロード、《戦墓の隊長》を追加してパワー3となったゾンビ2体で攻撃。対するイシイは特に何もプレイすることなく、2体の2/1で殴り返し、2/2で相手のロードの攻撃を牽制するのみ。殴り値だけで見ればお互い横並びである。

返すターン、ミヤチは通ればゲームの決まる《幻影の像》!もちろん狙いは《戦墓の隊長》のコピーだ。しかしここは土地を立たせてターンを返したイシイが当然のように《硫黄の流弾》で隊長を除去。ミヤチは仕方なく《戦墓のグール》をコピーし、全員でアタック。さらに返しのターンでイシイもフルアタックして互いのライフは8となり、《煙霧吐き》も追加してイシイはターン終了。

一旦状況を整理しよう。
ミヤチのコントロールする生物:
2体の《戦墓のグール》(うち1体は《幻影の像》)、《墓所這い》
ライフ:8

イシイのコントロールする生物:
2体の《墓所這い》、《戦墓のグール》、《煙霧吐き》
ライフ:8

ここでミヤチは2枚目の《幻影の像》をキャスト。《煙霧吐き》のコピーとし、そのまま優先権を渡さずにイシイの《煙霧吐き》へと起動。当然イシイはそれに対応して《煙霧吐き》を起動し、ミヤチの《戦墓のグール》をコピーしている《幻影の像》を除去する。

この交換が終わったところでミヤチは全軍で攻撃。4点のダメージを通し、イシイの残りライフを4へ。イシイが何も持っていなければ、もしくはトップから何も引かなければ次のターンに勝ちだ。

…しかし、イシイのトップデッキは《ファルケンラスの貴種》!
突然追加された速攻4点クロックに計算を狂わされ、そのままミヤチはイシイの全軍アタックの前に崩れ落ちたのであった。

イシイ 2-0 ミヤチ

ちなみに、《幻影の像》で《煙霧吐き》をコピーして即起動したあたりは一見するとよく分からないプレイだが、終了後にミヤチへインタビューを行ったところ、「幻影」生物は対象に取られてしまうと対応する間もなく生け贄にされてしまうと勘違いしていたとのこと。

さらに、イシイからも衝撃的な告白が伝えられた。曰く、「サイドアウトしたカードを間違えてそのままサイドインし、結果的にメインと何も変わらないリストのままプレイしていた」らしい。本来なら数枚サイドアウトされていたはずの《ファルケンラスの貴種》がラストターンのトップデッキで勝敗を決したのは、なんとも面白い結末とも言えよう。

プレイマットの2枚目を手に入れたイシイは、それを喉から手が出るほど欲しがっていたミヤチに「ミヤチ君なら、いいよ」と無償でプレゼントした。
イシイにとっては自分の愛するBigMagic池袋店のゲームデーチャンプの座を勝ち取ったこと、それ自体が何よりのご褒美なのだろう。

マジックは何があるかわからない。それでも今は、ただ念願の優勝を果たしたイシイを、そして最後まで健闘したミヤチを称えよう。

ゲームデー優勝はイシイ ヒロユキ!おめでとう!

コメント

冥腐
2012年8月9日8:43

このカバレッジは面白かったです。(小並感)

紅蓮の花
2012年8月9日9:11


ちょwww
冒頭の紹介wwww

JAL
2012年8月9日9:50

尻にひかれている、なんて正しい紹介文なんだww高速プレイのまとめお疲れ様〜〜

kakeru@感染大好き!
2012年8月9日9:57

実際に試合見てなかったけど、白熱した試合であったことが伝わって来ました!とても読みやすいガバレッジでした、お疲れ様です!

もやし1袋1円@BM勢
2012年8月9日12:49

極めて健全なで吹いた すごく分かりやすくて楽しいです またオネシャス

Tプロ
2012年8月9日14:41

ヒロユキ〜〜

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索