もうGP静岡から一週間経ってラストサン本戦も終わって今更感いっぱいですが、微妙に忙しかったので書けなかったので今更いろいろと書きます。

札幌PTQの結果をしっかりチェックしていた人であれば、Top8にメイン《変わり谷》なしの青単信心が残っていたことを知っているかもしれません。実はこのデッキは僕といっしー君が調整し75枚同じリストで持ち込んだものであり、またGP静岡本戦やSSSでも使用したものでした。こちらです。
土地26
4《欺瞞の神殿/Temple of Deceit(THS)》
1《神秘の神殿/Temple of Mystery(THS)》
18《島/Island(THS)》
3《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx(THS)》

クリーチャー27
4《雲ヒレの猛禽/Cloudfin Raptor(GTC)》
3《審判官の使い魔/Judge’s Familiar(RTR)》
4《潮縛りの魔道士/Tidebinder Mage(M14)》
4《凍結燃焼の奇魔/Frostburn Weird(RTR)》
4《夜帷の死霊/Nightveil Specter(GTC)》
4《海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea(THS)》
4《波使い/Master of Waves(THS)》

スペル7
1《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》
2《タッサの二叉槍/Bident of Thassa(THS)》
2《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》
2《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift(RTR)》

サイド
3《変わり谷/Mutavault(M14)》
2《反論/Gainsay(THS)》
2《否認/Negate(M13)》
1《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》
2《家畜化/Domestication(ROE)》
1《豚の呪い/Curse of the Swine(THS)》
1《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift(RTR)》
2《漸増爆弾/Ratchet Bomb(M14)》

静岡では結局大した成績は残しませんでしたが、デッキとしては悪くないと今も思っているので、せっかくなので調整過程を記録に残しておこうと思います。

11月くらいから青単使い始めて感じていたことがいくつかありました。

まず、黒単がきついという点。これは言われているほどでは思いました。メインはタッサと槍が強く、サイド後はそれに加えて家畜化がよく効くので総合すると有利にすら感じます。

そして黒単は基本的に全体除去を持たないので都合良く除去を固め引きしなければ捌き切ることは難しい。なので、サイド後は黒単側が《生命散らしのゾンビ》なども追加で投入し強引にライフを詰めてくるプランになるだろうと思っていました。おそらくこれは間違っていなかったと思います。なので、結局黒単への相性差は青単を選択するマイナス要素にはならないと判断し、青単で問題ないという結論になりました。

また、変わり谷が気に入らないという点。もちろんスタン最強カードの一角であることに異論はありませんが、対ビートダウン(同系含む)は谷が弱い。土地が殴れるメリットはあるけど、そもそも土地としてカウントしてはいけない場合の方が多いです。一般的なリストでは実質島20だけで色マナを賄う必要があり、これにはとても耐えられませんでした。

青白系コントロール相手には谷がさすがに強いですが、結局メインの負け筋はジェイスで大幅に打点を阻害されつつ手札を拡充されることなので、そこに触れないメイン戦は谷を引いても不利であることに変わりはない。
逆に、ニクソスはデッキにとても合っています。サイクロンの超過と絡めてしか語られないことが多く、メインに1枚あるかどうかのリストが多いこの土地ですが、僕は「4~5ターン目に6~7マナを出して先手後手の展開を逆転できる」ことが一番大事だと思っています。

基本的に先手ゲーであることが否めない同系ですが、ニクソスがあれば(サイクロン超過ではなくても)4~5ターン目に捲り返すことが可能です。同系以外にも対ビートダウンやミッドレンジなど、盤面の作り合いになるマッチアップでは実質タイムワープになるこの土地を必ず1枚、場合によって2枚引きたいと思うことが非常に多かったです。最後の詰め合いでタッサのアンブロッカブル付与にも活用できますしね。

なので、谷はメインに一切入れない変わりにニクソスを3枚取ることにしました。そして、前述の通り「確実に色マナの出ない土地は土地としてカウントしない」という考えて構築しているため、青マナの出せる土地を23枚、ニクソスとは別に取ることにしました。少し調整しましたが、島だけではさすがにドローが弱いので占術土地を5枚採用しています。

そして、最後の1~2週間で一気に増えた青白系コントロールが厳しいという点。これは間違いない事実でした。ただ、練習を重ねた結果、ジェイスを4ターン目に着地されなければかなり楽になるということが分かりました。つまり相手が4マナ使えるようになるターンから何があっても2マナで否認か反論を構え続け、ジェイスだけは絶対に通さない構えを作ること。そのためのテンポ損を補うための手段として始めて変わり谷が強いと感じました。

理想としては2ターン目にフロストバーンか潮縛りを展開し、さらに谷1枚をセットして延々と2マナ立たせながら殴り続ける盤面を作ることですね。また、一般的にはタッサがとても強いためタッサに触るスフィア等は(せっかく反論も刺さるので)カウンターする人も多いと思いますが、勝ち確定にならない限り1:1交換は全て無視するというルールでプレイを一貫し、ノータイムで通すようにしました。ジェイス(と啓示)さえ通らなければ対象の限られた1:1交換を必死で行う必要のある相手の方が厳しい立場になります。

そういった理由で、サイド後から明確なゲームプランの一部として変わり谷を使うことを選択しました。ちなみに、サイドイン時の入れ替え対象はもちろんニクソスです。青白相手には弱いですからね。
ちなみに余談ですが、黒単信心相手には先手と後手、あとは相手のサイドプラン次第でニクソスと谷のどちらを残すかを柔軟に選択します。無色土地を基本的に土地としてカウントせずスペル扱いするような思想でデッキを組んだ結果、このようなサイドボーディングが可能になっています。

そんな感じで、ひたすら理論先行の構築をプレイテストで確かめるという繰り返しで組んだこのデッキ。環境ラストの大きな舞台として、GP本戦にも持ちこむことにしました。

しばらく大きな大会にも出ておらずPWPもなかったので久々の0BYEから。

Round1:オロスコントロール ×○○
Round2:黒単信心 ○○
Round3:赤単信心タッチ白 ○○
ここまでは調子よく3BYEラインまで追いつく。
当たり方もいい感じ。

Round4:赤単信心タッチ白 ××
Round5:白単ウイニータッチ黒 ×○×
Round6:青白コン ×○×
一気に崩れて3-3で目無し。Oh...

Round7:グルールミッドレンジ ○××
最後までやろうかなと思ったけどしょうもないミスしたりしたのでドロップ。

翌日はスーパーサンデーシリーズ(スタンダード)に参加。
赤系・緑系にもう少し相性改善するために、サイドのサイクロンと豚の呪いを《本質の散乱/Essence Scatter(M14)》*2に変更。

Round1:黒単信心 ○○
Round2:赤単アグロタッチ白 ×○×
Round3:グルールミッドレンジ ○×○
Round4:グルールミッドレンジ ×○○
Round5:青白コン ××
Round6:オロスコン ×○○
Round7:黒単信心 ××

4-3ドロップ。
赤単相手の3本目は欲張って《急速混成》でシャクろうとした結果のミスプレイ。青白相手の2本目はエルズペスの奥義を完全に忘れていたというポカミス。終わったあと話して確認したけど普通にやってれば2本目は取れてた。

本来有利なはずの赤単系統に本戦、SSSともに負けてしまっているのが良くないですね。まあ苦手そうなオロスコン(除去ばっかのデッキ)とか青単殺しのグルールビートとかに勝ててるので差し引きゼロかもしれませんが。

そんな感じで調整をしていったこのリスト、GPTとかPTQでシングルに残るくらいまではなんとか持っていけましたがGP会場で日の目を浴びることはありませんでしたね。とはいえ、しっかり理屈で構築を考えて調整で実現可能か試す、というサイクルの繰り返しはとても有意義でしたし、自信を持って持ちこむことができました。

静岡では関西・関東の知人友人たちと久しぶりに交流することができました。
一旦池袋に戻ってからBM組と一緒に静岡へ向かい、金土日と連続して夜は静岡おでんを食べながら飲んでました。美味しかったです。また行きたいですね。

年末は31日に関西の方に帰省する予定。1/4の昼過ぎには帰ってしまうのであんまり長期間はいられないですが、1/3までは遊ぶことができるので身内のみなさんはよろしくお願いします。

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